ブライダルチェック・
プレコンセプションケア
とは?
「ブライダルチェック」「プレコンセプションケア」「妊活のための検査」「婦人科ドック」…
耳にしたことはあるけれど、どう違うの?というお声をよくいただきます。
当院では「プレコンチェック」としてご案内しております
検査名に「ブライダル」や「プレコンセプション」とあると、「結婚していないと受けられない?」「自分に必要なのか迷う…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
当院では、誰もが安心して受けられる健診として、検査名を「プレコンチェック」といたしました。ライフステージに関わらず、すべての女性に大切な内容ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
検査コース
項目の測定の目的は
こちらをご覧ください
プレコンチェック ライト
未来のための基本チェック
月経周期を問わず受診可能です
詳細 |
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費用 | 30,000円(診察料込み、税込) |
プレコンチェック コンプリート
妊活を意識したホルモン・
卵巣年齢チェック
生理開始3日目頃の受診をおすすめします
詳細 |
プレコンチェック ライトに
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費用 | 45,000円(診察料込み、税込) |
その他オプション
子宮頸がん検査 | 5,000円(税込) |
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腫瘍マーカー・
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12,000円(税込) |
TOKYOプレコンゼミに
ついて
当院は、東京都のプレコンセプションケア支援事業「TOKYOプレコンゼミ」の登録医療機関(準備中)です。この制度では、講座を受講された18〜39歳の都内在住の方に、最大3万円までの検査費用が助成されます。
当院の「プレコンチェック ライト」では、TOKYOプレコンヘルスチェックの必須項目に加えて、超音波、感染症のチェック。さらに、プレコンチェック コンプリートでは全項目に加え、選択検査もすべて含まれ、自己負担は15,000円です。
必須検査
プレコンチェック ライト/
コンプリート
尿検査(たんぱく・糖)
・・・腎臓や糖代謝の状態をチェックする基本的な検査です。
- たんぱく尿があると、腎機能の低下や高血圧などが隠れている可能性があります。
- 尿糖が出ている場合、糖尿病の兆候のこともあります。
血液検査(鉄分、総タンパク、コレステロール、血糖、腎機能)
・・・全身の栄養状態がどうか、生活習慣病がないかを調べます。
- 鉄分(Fe):鉄の不足は卵巣機能に影響を及ぼし、排卵障害を引き起こす可能性があるという報告があります。お体に鉄が足りているかをチェックします。
- 総タンパク(TP):栄養状態の目安です。低いと免疫や代謝に影響が出ることもあるため、基礎的な健康状態のチェックを行います。
- コレステロール(HDL・LDL・中性脂肪):コレステロールは、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロンなど)が作られるのに不可欠な原料です。
不足すると月経不順や排卵障害の原因になることがあります。また、高すぎる場合は脂質異常症といって、動脈硬化などの原因になります。 - 血糖値:糖尿病や妊娠糖尿病のリスクを確認します。
妊娠初期検査で初めて高血糖がわかることもありますが、妊娠初期(得妊娠13週まで)に血糖値が高い場合、赤ちゃんの先天異常の発症率が上がるといわれています。妊娠前に現在の状態をしっかりと確認しましょう。 - 腎機能:腎臓の機能を評価します。ご妊娠中は、血液量が増えるため、腎臓に負担がかかります。
腎機能に問題がないかを確認することは、母体にも胎児にもとても重要です。
麻しん(はしか)抗体検査
・・・妊娠中に感染すると、お母さんが重症化するリスクがあります。そのため、妊娠前に抗体があるかどうかを確認することが大切です。
麻しんワクチンは「生ワクチン」(病原体の力を弱めたもの)であるため、妊娠中には接種できません。抗体がない場合は、妊娠前に予防接種を受けておくことをおすすめします。
※現在、MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)の供給が全国的に不安定です。在庫が限られているため、必要な方にはできる限り優先して取り寄せますが、すぐに接種できない場合もあります。あらかじめご了承ください。 ※ワクチンは自費診療となります。 ※接種後は、2か月間の避妊が必要です。
選択検査
B型・C型肝炎検査
プレコンチェック ライト/コンプリート
・・・ウイルス性肝炎の感染の有無を調べます。
- B型肝炎:B型肝炎はお母さんから赤ちゃんに感染することがあります。ただし、妊娠中に感染がみつかっても赤ちゃんへの感染を防ぐ方法が確立されています。ウイルス量が多い場合は、妊娠前に治療するのが望ましいです。
- C型肝炎:C型肝炎の治療薬は妊娠中の使用が推奨されていないため、感染がある場合は妊娠前に治療することが望ましいとされています。
感染症検査(梅毒・淋病・クラミジア・HIV)
プレコンチェック ライト/コンプリート
・・・性感染症の有無をチェックします。
- クラミジア・淋病:自覚症状がないことも多く、感染が進むと卵管が塞がってしまうことがあり、ご妊娠が難しくなることがあります。また、ご出産時に感染があると赤ちゃんに感染することがあり、新生児結膜炎と言って視力障害の原因になることがあります。感染がある場合、ご妊娠前にしっかりと治療をしましょう。
- 梅毒:近年再び増えており、母子感染(先天梅毒)も起こりうる感染症です。未治療でご妊娠された場合、赤ちゃんに発疹や貧血、肝臓の異常などが起こることや、流産や死産の原因になることもあります。妊娠前の治療が重要です。
- HIV:妊娠前にHIV感染が判明し、適切な治療(抗HIV薬)を継続してウイルス量が検出限界未満に抑えられている場合、赤ちゃんへの感染(母子感染)リスクは1%未満になります。
AMH検査(抗ミュラー管ホルモン=卵巣予備能)
プレコンチェック コンプリートのみ
・・・AMHは、卵巣内の発育途中の卵胞(前胞状卵胞)から分泌されるホルモンです。血中のAMH値は、卵巣内に残っている卵子の数を反映すると考えられています。年齢とともにAMH値は減少し、閉経後にはほとんど検出されなくなります。
- 妊活を始める時期の目安や、将来のための情報として役立ちます。
甲状腺ホルモン検査
プレコンチェック ライト/コンプリート
・・・TSH・FT4などを測定し、甲状腺の働きをチェックします。甲状腺機能低下症は排卵障害や黄体機能不全の原因となり、妊娠しづらくなることがあります。投薬治療でコントロールすることができれば、妊娠の可能性を改善できることも多くみられます。
経膣超音波検査
プレコンチェック ライト/コンプリート
・・・子宮・卵巣に疾患がないか確認をします。場合によっては、妊娠前に治療が必要なこともあります。以前に問題がなくても、月経を重ねるうちに子宮筋腫や内膜症、卵巣のう腫ができる場合もあります。現在の状況をしっかりと確認することが大切です。
女性ホルモン検査(エストロゲン、プロゲステロン、LH、FSH、プロラクチン)
プレコンチェック コンプリートのみ
・・・女性ホルモンは月経周期によって変わるので、一番の基準値となる月経3日目頃に検査することが最も勧められます。(経膣超音波は、月経が多すぎなければ、御本人が気にならなければ同日に行うこともできますし、別日に行うことも可能です。子宮頸がん検診をオプションで行う場合は、別日にお願いいたします。)
- ピル内服中の方は、ご自身のホルモンバランスを見るためには1ヶ月ほど休薬いただくことが望まれますが、休薬していなくても検査は可能です。
・エストロゲン(E2):女性らしさや子宮内膜の発育に関わるホルモン
・プロゲステロン:排卵後に高まり、妊娠を支えるホルモン
・LH・FSH:排卵を促す脳下垂体のホルモン。排卵のタイミングや卵巣機能を判断する手がかりになります
・プロラクチン:乳汁を作るホルモン。高値だと排卵が抑制されることがあります
ご自身の今と、これからを見つめる時間。それが「プレコンチェック」です。
ご不安なことがあれば、医師が丁寧にご相談をお受けいたします。